「バセドウ病」では甲状腺機能が亢進して、ホルモンが過剰に分泌されると、新陳代謝が活発になり過ぎて、体は常に運動している状態です。
激しい動悸・息切れがあり、イライラしてよく汗をかき、手が震えます。体重が減り、暑さに弱くなります。
高血圧・心不全・骨粗鬆症を併発します。
病気の原因は甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体を刺激する自己抗体を作ってしまうことに依ります。
西洋医学の検査ではこの抗体が陽性となり、そしてTSHは低く、血中の甲状腺ホルモン(T3・T4)は高くなります。
西洋治療では甲状腺ホルモンを作るのを抑える薬が使用されます。
さらには甲状腺ホルモンを作る細胞を徐々に減らすアイソトープ治療と、それでも治らない時は手術が行われます。
さて、漢方では「バセドウ病」の病態を「陰虚」と「熱証型の瘀血」と捉えます。
「バセドウ病」は車に例えていえば、いつもスピードオーバーでガソリンを浪費し、エンジンは焼け、熱をもち、ちょうどオーバーヒートの状態といえます。
体は熱く、よく汗をかき、脱水状態で栄養は消耗されるので、体はやせていきます。
この状態を漢方では陰虚(血虚+熱)というのです。
また、バセドウ病は自己免疫疾患ですのでその原因は血流障害、瘀血と捉えます。
陰虚と、熱証型の瘀血。
漢方ではこの2つを根本原因として、体の内から治療、体質改善していきます。
次回は「橋本病」について詳しくお話します。
バセドウ病も橋本病も漢方では大変得意とする病気です。
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