西洋医学では慢性胃炎は3つのタイプに分かれます。
○過酸症型
普段はよく食べれますが、胃炎のため食欲が減退します。
○胃酸過多症型
胃液中の塩酸の量が多く、酸度が異常に高い状態を
胃酸過多症と言います。
胸焼けやゲップがあり、普段はよく食べれますが、
胃炎のため食欲が減退します。
○低酸症(胃酸減少)型
食が細く、普段からあまり食欲がありません。
漢方ではこの3つのタイプを「寒」「熱」「気虚」「気滞」
に分けて考えます。
①「寒」タイプ
過酸症の方に多いタイプです。
胃の冷えが原因で、痛みが起こります。
「寒」タイプの方は、空腹時に痛み、
胃に食べ物が入ると痛みが和らぎます。
漢方薬には胃を温めて働きを良くするものを選びます。
②「熱」タイプ
胃酸過多症の方に多いタイプです。
胃に熱(炎症)を持っているため、痛みが起こります。
「熱」タイプの方は、食後2時間くらいすると
痛みが出てきます。
胃酸の分泌を抑え、炎症をとる生薬、
黄連(オウレン)や山梔子(サンシシ)を用いますが、
実際にはお腹を温める漢方薬に合わせて
使用することが有効です。
③「気虚」タイプ
低酸症の方に多いタイプです。
生命エネルギーが不足しているため、胃の働きが悪く
消化の力が落ちています。食欲不振であったり、
少し食べるだけで痛みが起こります。
漢方薬には体のエネルギーを補い、胃の働きを
良くするものを選びます。
④「気滞」タイプ
ストレスや胃痛のきつい方に多いタイプです。
生命エネルギーの流れが停滞しているため、
食べた物がスムーズに消化されません。
みぞおちあたりが張っていて、膨満感を訴えます。
漢方薬には滞ったエネルギーの流れを
良くする理気薬を選びます。
慢性胃炎と言っても、その人その人により症状は異なります。
実際には①~④のタイプが混合して、組み合わせも色々です。
そして細やかな対応ができるのが漢方薬で、
一時抑えではなく根本的に体質改善を致します。
慢性胃炎でお困りの方、どうぞお気軽にご相談下さいませ。
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