加美漢方薬局が選ぶ、痔におすすめの漢方薬5選
男女ともに痔に悩む人は多いです。便が硬くて切れ痔なのか、脱肛しているか、炎症がひどいかによって使う漢方薬は分かれます。おすすめの漢方薬を紹介しましょう。

この記事の目次
炎症がひどい
乙字湯(おつじとう)
構成生薬:柴胡(さいこ)・升麻(しょうま)・黄芩(おうごん)・甘草(かんぞう)・大黄(だいおう)・当帰(とうき)
下半身の血行をよくしつつ、便を出しやすくする漢方薬です。内蔵を上に引っ張り上げる力があるので、脱肛にも効果があります。どちらかといえば痔に炎症が起きている場合の薬です。 柴胡と升麻は骨盤底筋を緊張させて脱肛をもとに戻すのを助けます。黄芩と甘草は患部の炎症を抑える生薬です。大黄は下剤で、腸を動かして便を出しやすくします。当帰は血行を促す作用があり、患部のうっ血を和らげます。
便が固く乾燥している
麻子仁丸(ましにんがん)
構成生薬:麻子仁(ましにん)・杏仁(きょうにん)・枳実(きじつ)・厚朴(こうぼく)・大黄(だいおう)・芍薬(しゃくやく)
油脂分で便の滑りをよくして出しやすくする漢方薬です。便を柔らかくする作用もあります。便がコロコロとして固くうさぎのフンのようなときによく使う薬です。血行をよくする作用もあります。 麻子仁は腸を潤し、便を滑りやすくして出しやすくする生薬です。杏仁も似た作用があります。枳実と厚朴は胃腸の動きをよくして詰まりを取り、便を出すのを促します。芍薬も町の動きをよくする生薬です。大黄は下剤の生薬です。
潤腸湯(じゅんちょうとう)
構成生薬:麻子仁(ましにん)・地黄(じおう)・杏仁(きょうにん)・枳穀(きこく)・厚朴(こうぼく)・当帰(とうき)・大黄(だいおう)・桃仁(とうにん)・黄芩(おうごん)・甘草(かんぞう)
麻子仁丸をベースに、腸を潤す生薬をさらに足した漢方薬です。やはり、便がコロコロとして固くうさぎのフンのような時によく使います。皮膚粘膜が乾燥していれば、潤腸湯のほうが適している場合が多いです。麻子仁・杏仁・地黄は腸粘膜を潤して便を滑りやすく出しやすくします。枳穀と厚朴は胃腸を動かして詰まりを取り便通を促す生薬です。当帰と桃仁はうっ血を取りつつ腸を潤す効果があります。大黄は下剤です。黄芩と甘草は患部の炎症を和らげます。
脱肛
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
構成生薬:黄耆(おうぎ)・人参(にんじん)・甘草(かんぞう)・当帰(とうき)・白朮(びゃくじゅつ)・升麻(しょうま)・柴胡(さいこ)・陳皮(ちんぴ)・大棗(たいそう)・生姜(しょうきょう)
内蔵を上に引っ張り上げる作用があるので、脱肛によく使います。基本的には体にエネルギーを補給する漢方薬ですが、内臓を引っ張り上げるにもエネルギーがいるため、エネルギー不足で内蔵が持ち上げられない時に使うとよく効きます。 黄耆・人参・甘草は体力をつけ胃腸を元気にする生薬です。当帰は血行を良くしつつ血を補います。白朮は胃に溜まった水分を取って胃を元気にする生薬です。升麻と柴胡は内臓を持ち上げて脱肛を和らげ、栄養素を上半身に送ります。陳皮は胃腸の動きを良くして消化促進する生薬です。大棗と生姜は滋養強壮と胃腸を健康にするのに役立ちます。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
構成生薬:桃仁(とうにん)・牡丹皮(ぼたんぴ)・桂枝(けいし)・芍薬(しゃくやく)・茯苓(ぶくりょう)
下半身の血行をよくして脱肛を和らげる漢方薬です。血行の悪さ由来の生理痛にもよく使われます。 桃仁と牡丹皮は協力して血行を良くします。桃仁には腸を潤し便を滑りやすくする作用もあります。桂枝は体を温めて巡りを良くし血行を促す生薬です。芍薬は血を補い筋肉を緩めます。茯苓は水分代謝を良くする生薬です。
痔には大阪の加美漢方薬局にご相談を
痔の漢方は飲むものが多いですが、塗るものもあります。紫雲膏(しうんこう) という軟膏です。炎症を抑えつつ、患部を保護して組織の治りを早めます。血行をよくして組織を元気にする作用もあります。
多くの漢方薬をご紹介しましたが、お一人お一人の体質、症状によってお合わせする漢方薬は違ってきます。大阪・加美漢方薬局では体質、症状を詳しくお聞きし、一番適した漢方薬をお合わせ致します。 何でもお気軽にご相談下さいませ。
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