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漢方薬

自律神経の乱れに使う漢方薬

自律神経失調症は自律神経の乱れにより起こります。不定愁訴に代表される多くの不快な症状が起こり、つらいものです。漢方薬は自律神経失調症によく使われます。漢方では、気の巡りが悪くなるとストレス症状や自律神経失調症が起こりやすくなると考えます。気の巡りをよくする漢方薬を中心に、自律神経の乱れによく使われる漢方薬を紹介します。

気の巡りをよくする ◎柴胡剤(さいこざい)

柴胡は気の巡りをよくし、ストレス症状を緩和するのに頻用される生薬です。柴胡を使った漢方薬を柴胡剤といいます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

ストレスが強い人の不眠・不安によく使われる漢方薬です。体力があり、食欲がある人に向いています。逆に、体力がない場合、体が冷えている場合は柴胡桂枝湯や柴胡桂枝乾姜湯が向く場合があります。

小柴胡湯(しょうさいことう)

こじらせた風邪や慢性病、ストレス症状などによく使われる漢方薬です。吐き気・熱くなったり寒くなったりする・食欲不振がある場合によく使われます。体力がない人に向いています。飲む場合は、体を冷やさないようにすると効きがよくなります。

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

こじらせた風邪の寒気や熱によく使われる漢方薬ですが、気の巡りをよくするのにも使われます。ストレスが溜まってイライラしていて、けれど体力があまりない人に向きます。

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)

柴胡加竜骨牡蛎湯が向いているけれど、体力がない人向けの漢方薬です。上半身が発熱したように熱いけれど下半身は冷えている、という場合に向いています。食欲があまりにもない場合には向きません。

抑肝散(よくかんさん)

イライラ、怒りっぽさ、子供の夜泣きによく使われる漢方薬です。めまいや頭痛にも使われます。筋肉が固くなっていて、ストレスが胃腸に来ていて、歯ぎしりなどがある場合におすすめです。下腹やみぞおちを触ってみて冷えている人には向きません。

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

抑肝散に胃の動きをよくする生薬を足した漢方薬です、胃腸が弱い人や、長期服用したい人にはこちらが向きます。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

生理痛や生理前症候群によく使われる婦人薬ですが、自律神経の乱れにもおすすめです。気の巡りをよくしてストレス症状を和らげ、血の巡りをよくすることで体を整えます。不定愁訴がある場合におすすめですが、胃腸が弱くて食欲がなかったり、下腹やみぞおちを触ってみて冷えている人にはあまり向きません。

四逆散(しぎゃくさん)

ストレス症状が強く体力がある人に使います。手足が冷えて上半身がのぼせている状態によく効きますが、体の巡りをよくして上半身の熱を手足や全身に運ぶ漢方薬なので、体を温めるエネルギーが足りなくて手足が冷えている人には向きません。食欲がなかったり、下腹やみぞおちを触ってみて冷えている人が、体を温めるエネルギーが足りない人です。体質が合う人の、ストレスでやられた胃腸にもよいですが、元々胃腸が弱くて食欲がない人には向きません。

柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)

四逆散に、気の巡りをよくする生薬と血の巡りをよくする生薬を足した漢方薬です。ストレスで胸の脇や腹の筋肉が緊張して痛む場合によいですが、体力のない人には向きません。

柴芍六君子湯(さいしゃりっくんしとう)

胃腸が弱く食欲がない人の気の巡りをよくするのにいい漢方薬です。胃腸に力をつける漢方薬「六君子湯」に、柴胡と、サポートとして芍薬を足したものです。柴胡桂枝湯や四逆散を使いたいけれど体力がなくて使えない人向けの漢方薬です。

◎柴胡剤以外

柴胡を使わないけれど気のめぐりをよくする漢方薬もあります。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

特に喉に異常はないけれど、喉になにか詰まったような感じがする場合(梅核気、ヒステリーボール)によく使われます。それだけでなく、ある程度体力がある人の気がふさいだ状態、憂鬱な感じ、ストレスで食欲がない状態に使われます。食べ過ぎて胃腸が弱っている人に合う場合が多いので、この漢方薬が出た場合は消化のよい食事を心がけましょう。

香蘇散(こうそさん)

体力がない人の風邪や憂鬱、胸が詰まった感じによく使われる漢方薬です。紫蘇、陳皮など、香りのいい生薬が多く含まれています。漢方では、香りのよい生薬や食材は気の巡りをよくすると考えます。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

吐き気があって食欲がなく、不眠や興奮がある場合に使われる漢方薬です。下痢も見られます。上半身が熱く、けれど下半身は下痢をするほど冷えている状態に向いています。

めまい

自律神経の乱れで出やすいのがめまいなので、めまいに使われる漢方薬も紹介します。めまいによい漢方薬は水の巡りをよくするものが多いです。

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

冷えて上半身に余計な水が溜まった人に向きます。胃に溜まった水分を外に出しつつ、気と血の巡りをよくしてめまいを改善します。この漢方薬に貧血に良い四物湯を合わせた、連珠飲(れんじゅいん)という漢方薬が使われる場合もあります。

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

食べ過ぎで胃腸がもたれていて、そのせいで胃腸や上半身に水が溜まってふらつきやめまいが起きている場合に使われます。胃腸を強くしつつ水を抜き、めまいを和らげます。胃腸が弱く体力がなく、それでいて水分代謝が悪い人向けの漢方薬です。

五苓散(ごれいさん)

低気圧頭痛や二日酔いによく使われる漢方薬です。胃腸から水分を吸収しつついらない水は外に出して水分代謝をよくします。喉が渇いて水を飲むけれどなかなか吸収された感じがせず、吐いてしまう場合や、同じ状態なのに尿が溜まりにくく出ない状態に使われます。

まとめ

自律神経の乱れによく使われる漢方薬をまとめました。漢方薬は体質と症状に合わせて選ぶため、ここに紹介した以外の漢方薬も自律神経失調症に使う場合があります。
何でもお気軽にご相談下さいませ。                        加美漢方薬局