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貧血

普段から貧血ぎみで悩んでいる。
そんな方は少なくありません。
特に女性の方の中には、生理中に貧血でふらつくことがあるという方もいらっしゃいます。
そのように多くの方がお悩みの症状である貧血。
それは、漢方で改善することができるのです。
こちらの記事では、貧血とはなにかや漢方でどのようにして改善するのかなどについてご紹介いたします。

貧血とは

ふらつく女性

貧血とは、血液中のヘモグロビンとも呼ばれる血色素が少ない状態の事を指します。
中でもよく見られるのが、ヘモグロビンに含まれる鉄分が不足したことで起こる「鉄欠乏性貧血」です。
ヘモグロビンは肺で酸素を受け取ってそれを血流に乗り、身体のすみずみまで運ぶ働きをします。
それと同時に、不要になった二酸化炭素を肺から放出しています。
そのため、ヘモグロビンが不足すると体内の各所で酸欠状態が生じて顔などの血色不良や動悸、疲労、倦怠感、息切れ、立ちくらみ、めまいなどの症状が現れます。
こういった症状が出ている状態を貧血と言います。
女性の場合は鉄分が食事で摂取しきれないことや月経で血液を失うことが多く、それが原因で貧血になってしまうことが多いのです。

漢方からみる貧血の原因とは

一般的に多い貧血の原因とは、飲食の不摂生か胃腸機能などの低下です。
胃腸機能の低下を放置したまま、鉄分やアミノ酸などのサプリを服用したり栄養があるものを食べたりしてもなかなか血が増えず貧血の根本的な改善にはいたりません。
さらに女性の方ですと、胃腸機能の低下は月経過多や月経不順の原因の一つともなります。
体内から必要な血を失って、さらに貧血が進行してしまうのです。
漢方は血を補うだけではなく、内蔵の機能を高めることで自分の体内で血を作りだす力を高めるということを重視しています。
漢方では、内臓機能を高めることで、貧血の症状の根本的な改善を図るのです。

貧血に実績のある漢方薬

続いて、貧血の改善によく使用される漢方薬の紹介をしていきます。
代表的な3つの漢方薬ですがそれぞれタイプが異なりますので当てはまる症状が多いものをチェックしておきましょう。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

まずは、やせ型で華奢な体力虚弱なタイプの方には当帰芍薬散がおすすめです。
冷え性で貧血の傾向があって、疲れやすい方やめまいや頭痛、手足の冷え、生理不順などに効きやすい漢方薬です。

加味帰脾湯(かみきひとう)

加味帰脾湯は血色が悪い方におすすめです。
体力が中等以下で不眠症や精神が不安などの疲れ、血小板が少ない方などがこれに当てはまります。

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

十全大補湯は体力が低下している気虚対応の方におすすめです。
体力虚弱な方や食欲不振、動悸、疲労や倦怠感などの症状に当はまる方に効きやすい漢方薬が、十全大補湯です。

他にも食事をするとすぐにお腹を壊してしまう、食欲がない、たくさん食べても貧血があるなどといった方は胃腸の消化機能が弱っています。
そういった方の場合には上記のような漢方薬ではなく、胃腸を強くして消化機能を高める効果がある四君子湯(しくんしとう)や、六君子湯(りっくんしとう)が処方されることもあります。

美容にも影響がある

様々な貧血の症状を説明しました。
貧血は、疲れの他にも髪のパサつき、肌荒れや爪の変形など美容にも影響します。
漢方だけでなく、食事にも気を遣い、美容維持に努めましょう。
鉄分が多いといわれているレバーや肉類、魚類に多く含まれているヘム鉄は吸収率が良いです。
海藻類、大豆、野菜などは非ヘム鉄が含まれており、これらを摂取する際は鉄吸収を促進するビタミンCが多く含まれている食材と一緒に摂取するとより効果的です。
食生活から見直して、漢方と併用することで貧血の他にも体内から健康的になれるので月経不順や冷え性、肌荒れなども改善されるでしょう。

おわりに

今回は漢方と貧血についてお伝えしました。
漢方では体内から改善されるので様々な症状が軽くなることがあります。
気になる症状がある方や日常生活に支障がでてお悩みの方は漢方を試してみてください。

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味好俊治


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