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代謝・内分泌疾患・その他

熱中症

熱中症とは

毎年1000人近い人が熱中症で亡くなっています。
熱中症とは高温多湿の環境下や、スポーツや肉体疲労等で、発汗による体温の調節できなくなり、体内に熱がこもり体温が上昇します。高体温になるとタンパク質からできている臓器や筋肉は変性し、障害を受けることによって発症する疾患のことです。

熱中症の分類

熱中症の重症度はⅠ度~Ⅲ度に分けられます。

Ⅰ度(軽度)熱中症

手足のしびれ、めまい・立ちくらみ、こむら返り、気分が悪い等の症状が見られます。 衣服をゆるめ、涼しい場所で体を冷やし、水分や塩分を補給して、20~30分ほど様子を見て、良くならない場合は病院へ行きましょう。

Ⅱ度(中等度)熱中症

頭痛、吐き気・嘔吐、倦怠感、意識がおかしいと感じる等の症状が見られます。 衣服をゆるめ、涼しい場所で体を冷やし、水分や塩分を補給しながら救急車を呼びましょう。

Ⅲ度(重度)熱中症

返事がおかしい、意識がない、痙攣、まっすぐ歩けない、体が熱い等の症状が見られます。危険な状態なので、至急、救急車を呼び、涼しい場所で体を冷やしたりしながら救急車を待ちましょう。
冷やす場所は首の両脇と後ろ、両脇の下、足の付け根など太い血管が通っている部分です。保冷剤や冷えたペットボトルで冷やして下さい。

汗と血液の重要な役割

熱中症予防に大切なことは、体内で発生した余分な熱を体外へ逃す機能が正常に働いていること。そこで重要なのが汗と血液です。余分な熱は汗や血液によって体外に出され、体に熱がこもらないようにしています。

私達は汗をかくとき、汗は体の熱を奪い、体内の余分な熱を逃がします。
また、血液は体の深層部で発生した熱を拾って、皮膚表面に到達したときに拾ってきた熱を体外に放出します。そして、冷えた血液が体全体を巡ることで体温の上昇を防いでくれます。
体内の水分が不足して十分な汗がかけなかったり、血液がドロドロで流れが悪いと、体内の余分な熱が体外に放出されず、熱がこもって熱中症を引き起こしてしまいます。

日頃の水分補給

水分補給

水分補給は食事と飲料水やお茶から摂るのが基本です。
運動時以外の日頃の水分補給はお水かお茶が良いです。アルコールは強い利尿作用があり、またアルコールを分解するときに水分が使われるので、体内の水分を失います。スポーツドリンクには多くの塩分や糖質が含まれているので、運動時以外で摂取すると過剰になってしまいます。

体が一度に吸収できる水分量は200ml程度であるため、一度にそれ以上飲んでも尿として排泄され、体内には残りません。一回の水分補給の量はコップ1杯分が良いとされています。

高齢者の熱中症

熱中症は室内でも起こります。室内での熱中症死亡者数は高齢者で多くなっています。高齢者は汗をかきにくく、血流も悪くなっています。また、暑さに対する感度や喉の渇きの感度も悪くなっているので、知らぬ間に体は脱水になり、それが数日続いて熱中症で亡くなってしまうケースがあります。

室温は28度以下になるように調節します。 特に真夏は喉が渇いていなくても、1時間に1回コップ半分くらいの水分をとるように心がけて下さい。

食塩水の作り方

初期の熱中症なら水分を補給して体を冷やせば20~30分くらいで回復することがほとんどです。
この時に補給する食塩水は、水1Lに対して1~2gの食塩を加えて作れます。 一気飲みせず、少しずつ飲むことが大切です。

熱中症予防

血液がドロドロで流れが悪いと体内の熱が放出されず熱中症になりやすいことから、血液をいつもサラサラにしておくことが大切です。
味噌汁は水分とミネラルが同時に摂れるスーパーフード。また、野菜をたっぷり入れると食物繊維も摂れます。 玉ねぎは血液をサラサラにする成分を含むので味噌汁に入れるのがお勧めです。

味噌汁

※参考書籍
いのちを守る水分補給 / 谷口英喜
医者が教える熱中症対策 / 三宅康史

熱中症に実績のある漢方薬

  • 白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
  • 五苓散(ごれいさん)
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
  • 生脈散(しょうみゃくさん)

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