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コロナ後遺症

深刻な持続感染

新型コロナウイルスの感染は次から次へと変異株の出現でなかなか収束の気配が見えません。感染者が増えるとともに深刻になるのは、長期にわたって症状が残る「コロナ後遺症」です。人によっては1年以上も症状が治らないケースが報告されています。

コロナ後遺症で今一番問題視されているのが「持続感染」です。豊橋技術科学大学と岡山大学の研究チームが新しい研究結果を発表しました。感染後に少量のコロナウイルスが体内に残り続けるということです。これが持続感染です。

弱い免疫力が炎症を持続させる

コロナウイルスは肺、肝臓、腎臓、腸、血管などほぼ全身の細胞に感染します。ウイルスをやっつけるため感染した細胞に免疫(白血球)が攻撃を加えます。このとき炎症がおこります。免疫力が弱いとウイルスをたたききれず、ウイルスは次の細胞へと広がり、それとともに炎症も持続することになります。この炎症の持続が後遺症の症状となって現れるのではないかということです。

免疫力こそが最高の武器

免疫力

では、持続感染によるコロナ後遺症から健康をとりもどすにはどう対処すればよいでしょうか。

ありがたいことに私たちの体にはコロナウイルスに対抗する最高の武器がすでに体に備わっています。それは自然治癒力ともいわれる「免疫力」です。免疫力こそがコロナウイルスに勝つための最高の武器なのです。

免疫力を高めコロナウイルスに勝つ力をつける。

漢方には免疫力を上げるための漢方処方が色々と報告されています。補中益気湯、十全大補湯、六君子湯、人参養栄湯、四君子湯などです。

コロナ後遺症には、まず免疫力を上げるということを基本にして、さらにその人それぞれの症状に合わせ漢方薬を選ぶことが最善の方法と考えます。

新型コロナ後遺症で頻度の高い症状

「新型コロナ後遺症で頻度の高い症状」が忽那賢志先生(大阪大学医学部感染制御学教授)により報告されています。

  • 精神神経症状(記憶生涯、集中力低下、不眠、頭痛、抑鬱)
  • 呼吸器症状(咳・痰、息苦しさ、胸の痛み)
  • 全身症状(倦怠感、関節痛、筋肉痛、しびれ)
  • 消化器症状(吐き気・嘔吐、下痢・腹痛、食欲不振、体重減少)
  • その他(脱毛、嗅覚・味覚障害、動悸・頻脈・浮腫、性欲減退・射精障害)

新型コロナ後遺症に実績のある漢方薬

  • 精神神経症状(四逆散、柴胡桂枝湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、抑肝散加陳皮半夏、桂枝加竜骨牡蛎湯)
  • 呼吸器症状(小青竜湯、麻黄湯、麻杏甘石湯、小柴胡湯、半夏厚朴湯、麦門冬湯、桔梗石膏湯、参蘇飲)
  • 全身症状(補中益気湯、十全大補湯、葛根湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、五積散)
  • 消化器症状(六君子湯、柴芍六君子湯、藿香正気散、半夏瀉心湯、人参湯、桂枝加芍薬湯)
  • その他(葛根湯加辛夷川芎、生脈散、五苓散、八味地黄丸)

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味好俊治


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