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ご相談事例

強い不安と動悸、不安神経症が漢方で改善

【70代前半 女性】

「心療内科に通っていますが、不安と動悸が治らず繰り返し起こります。目の前に不安になるようなものが何もないときでも、急に体のどこからともなく不安がわき上がり動悸がします。毎日繰り返し続くので辛くて、体もしんどいです。」ということでご相談に来られました。


動悸のイメージ

脈はたまに結滞するが、心電図には異常がみられないということです。2年前まで母の介護をされ、その心身の疲れが今に出ているのでしょうか。と話されています。
血圧は不安定でたまにふらふらする。胃は常に重く、空腹感がなく食欲もなく、それでも体重が減るのが気になるので、ついつい無理して食べてしまう。足、お腹、腰が冷えるということでした。


この方の体の不調は漢方からみると気滞と気虚が考えられます。

漢方では気とは生命エネルギーのことを意味します。 生命エネルギーは健康といわれる量で私達の体の周囲をスムーズに循環しています。しかし、ストレス、過度な疲労、生活の不摂生などで生命エネルギーの流れがスムーズに巡らなくなります。このことを気滞といいます。そして気の滞りが慢性的に続くと、次第に生命エネルギーの量が不足してきます。これを気虚といいます。

母の介護が長く続き毎日が不安な状態でいると、心身が疲れ、気滞と気虚になられたことと思われます。この方の場合、それが強い不安と心臓の動悸となって現れました。不安神経症のひとつ、心臓神経症といわれるものです。

この方に気滞を取り除き、気の巡りをよくする(理気という)ことと、生命エネルギーを補う(補気という)漢方薬をお飲みいただきました。それと同時に「取り越し苦労」は不安の原因のひとつですので、うまく心を転換するようにともご指導いたしました。

服用後20日で不安と動悸の回数が少し減りました。3ヶ月後にはほとんど起こらなくなりました。心身が軽く楽になったと喜んでおられます。漢方は根本治療ですので、根本から体質改善するのに、さらに継続していただきました。

加美漢方薬局
味好俊治


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